前提：元々利鷹は原作（プレステ版）をクリアした時から「セフィロスには複数の人格がある」と妄想していた
今回、リメイクとリバースで「セフィロス複数いるのでは」説が一部で囁かれていますが、そもそも利鷹、原作をプレイしてクリアした時から「セフィロスって少なくともふたつは人格があるんじゃない？」と妄想していたんですよ。マジで。
というのもどこかの資料か原作のセリフだかで、魔晄中毒の症状のひとつに精神分裂が挙げられていた記憶があるんですよ。
実際、原作クラウドは（ジェノバの影響でかなり症状が分かりにくくなっているんですが）幼少期クラウド、ジェノバの擬態能力によって作り上げたソルジャークラウド、セフィロスのかわいい人形クラウドと複数の人格（精神）が登場します。うしろ２つはともかく、幼少期クラウドはおそらく魔晄中毒の影響によって顕れた人格なのではないかなーと思います。もちろんクラウド本来の自我を象徴しているんだろうなとも思っていますが、クラウドの正体が明るみになる前からこの幼少期クラウドがクラウドの脳内に語りかけてくるようなシーンがあります。
この複数の精神が併存しているような状態は魔晄中毒の影響じゃないかな、と思うわけです。
リバースでもそういった精神分裂の様子と見られる表現がクラウドの口から語られます。ジェノバ細胞の影響でセフィロスの人形として動きはじめている、というのもありますが、「俺が何人もいるような感じなんだ」というセリフは、単純に操られている・ジェノバの擬態の影響というだけでなく、精神が分裂して複数存在しているような印象があります。
で、原作をクリアした時から利鷹思ってたんですよ。
セフィロスもこれ、ライフストリームの中で精神分裂、してない……？
と、いうのも。原作のラスボス、セーファ・セフィロスを倒した後のムービーで、クラウドがひとりセフィロスに呼ばれて一騎打ちに行く場面があるじゃないですか。
上半身裸とはいえしっかりと人間の姿で正宗を構えるセフィロスとの一騎打ち。
どんなにコマンド入力を放置しても絶対に超究武神覇斬で倒せる、あのセフィロス。
あのセフィロス、はたして旅の途中で立ちはだかっていたジェノバの申し子セフィロスと同一の存在なのか……？
ところでセフィロスのテーマである『片翼の天使』、「Veni, veni, venias, ne me mori facias. 」という歌詞があります。この歌詞、カルミナ・ブラーナというドイツで発見された古い詩歌集からの引用で、元々は男性が女性に呼びかける愛の誘いの歌なのだそうです。「おいで、おいで、愛しい人、来てくれないと焦がれて死んでしまうよ」という意味らしいです。違う訳し方をすると「どうかお願い、私を殺さないで」といった形になるそうな。
ところがこの歌詞、だいぶ昔に見たファンサイトで、「意訳すると『おいで、おいで、愛しい人、どうか私を殺してくれ』という訳になる」というふうに書いていた方がいたんです。
……いや、これだけ見るとセフィクラファンの浪漫を詰め込んだ捏造のように感じるじゃないですか。でもFF7原作の２年後を描くアドベントチルドレンで使用される『再臨：片翼の天使』の歌詞の一節、「veni, mi fili. Hic veni, da mihi mortem iterum,」を和訳すると、「おいで、おいで、愛しの人（訳によっては息子）。さあここに来て、私に再び死を与えてくれ」という意味になって……い、意訳の方と対応してると考えた方が、自然なんですよねえ～～～～～～
しかも息子という訳の方で考えてみても、「息子＝血を分けた男子」ってことでこれ、クラウドに呼びかけてる気が私するんだよな～～～～～～「再び」死を与えてくれって、セフィロス殺したことがある人間ってクラウドしか該当者いねえしな～～～～～～こんなにセフィクラの民に優しい歌詞で大丈夫か～～～～～～？？？
というわけで、片翼の天使って「愛しい人に殺されることを願う」というニュアンスの歌詞が含まれてるんですよ。
……これ、ジェノバの申し子たるセフィロスが言うかな……？
この歌詞、己の出生を知り怒りや悲しみ、憎悪に狂い、ジェノバに精神を蝕まれてなお、厄災となった己を殺す誰かを希い続ける、かすかな人間らしさの残滓を表現したものなんじゃない……？
元々ファンサイトで言われていた意訳を支持していた私は、「セフィロスは、ライフストリームの中で精神が分裂、ジェノバの申し子たるセフィロスと英雄セフィロスとで分かたれていた。エンディングで英雄セフィロスは己を殺すようクラウドに呼びかけていた」……という腐女子解釈をしているわけです。
まあジェノバの申し子セフィロスはACでも元気に活動している訳ですが……「私には思い出にはならないさ」とか言ってさらなる再臨を示唆するわけですが……
何はともあれ、利鷹は原作時点からセフィロスは少なくともふたつの精神に分かたれていた説を脳内で採用していたわけです。
ここからがリメイク・リバース絡みの本題だよ。
